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オーバーブッキングについて [思うこと]

今回はジェノバからローマへのアリタリア航空のフライトでオーバーブッキングをくらいました。世の中にアウトプットしたくなったので詳しく考察してみました。

同じフライトでオーバーブッキングを食らったのは6人。直前で1人入ったので7人もオーバーブッキングしていたことになります。
法律では1割のオーバーブッキングが認められているそうで、140人の機体なので14人までは認められているのだとか。しかも職員さんによると、毎フライトで実施しているそうです。

このオーバーブッキングは本当に会社に利益になるのでしょうか。考えてみました。

ジェノバ−ローマなんて100ユーロほどです。更に日曜日の夜の最終便なので、鉄道などの代替手段もなく宿泊も確実。
ショボいとは言えホテルに泊めて、ショボいとは言え朝晩の食事を出して。更にオーバーブッキングの保障、250ユーロが支払われるそうです。つまり、泊めてくれてご飯を食べさせてくれてお金もくれて私をローマまで連れてきてくれたわけです。私が払ったのは100ユーロ、アリタリアが払うのはホテル、食事、補償金、合わせて300〜350ユーロくらいでしょうか。差し引きしたら赤字です。
乗っても乗らなくても料金は前払いで回収済み。オーバーブッキングをすると空港の職員も手間を取られ、クレームを受けて精神がすり減り、帰りが遅くなるので人件費もかかる。それも日曜日の夜にです。
しかもこれが6人分。
そう、シンプルに金銭面だけでも全く会社の利益につながっていないと思われるのです。

私はと言えば、時間を取られ、素敵なローマのホテルの滞在時間を減らされ、素敵なホテルの朝食を食べられず、限られた滞在時間では並ぶことが出来なくなってサン・ピエトロ大聖堂にも入れなくなった私の損失はいかほどのものでしょうか。とても250ユーロなんて金額では足りないことは明らかですね。このブログを書くことでエアラインとしての評判も落ちる。このブログを読んでアリタリアを避ける人もいるでしょう。だって新婚旅行や大事な商談の日にくらったら最悪ですよ。周囲にも絶対に勧めません。このブログを読んだ人は自分も注意するし周りの人にも勧めないでしょう。
このレピュテーションリスクはインターネット時代には非常に危険度が高いです。
法で認められてるからってこの便、ジェノバからローマ程度の夜の最終便で7人もオーバーブッキングするなんて、会社としてリスクが高すぎるのではないかと。

じゃあなんでこんな運営になるのか。

まず、法が時代に合っていない。予約だけ出来て当日払いならドタキャンは航空会社の損失なので多めに予約を取りたい気持ちはわかる。しかしそんな支払い期限にはなってない。
次に、前払いで回収済みでもドタキャンされた席に更に詰めて利益を上げたいという狙い。しかし、これは来ないと想定した乗客が来ると逆に赤字になる危険性がある。経営にはギャンブルは有っても、オペレーションにはギャンブルの要素はあってはならないと個人的には思います。
三番目に、フライト毎にオーバーブッキングによってかかるコストが違うのに一律の運用をしていること。これはフライト毎にオーバーブッキングのコスト設定、リスク管理が出来ていないことが問題。

儲けを最大化するなら、返金不可で客席を埋めてオーバーブッキングなんてしないのが一番合理的。
購入の際に個人情報は出します。来るか来ないかの確認なんてシステム化すれば人手をかけなくてもできる。メール配信やアプリでウェブチェックインのプッシュ通知なんかをすりゃ良いでしょう。

結局、支払い情報、来るか来ないかの判断時期の誤り、フライト毎のリスク管理不全、これらの情報の一括管理が出来ていないこと、つまり全体としての運営の稚拙さが原因でしょう。アリタリア航空には会社の力が無いとしか思えません。まあ、だからこそ何度も経営危機になるんでしょうね。

帰国したらオペレーションをしてるマネージャークラスにまで届くくらいフィードバックしようと思います。

と、いう事で、このブログを読んだ皆様にはアリタリアをお勧めいたしません。リスクを考慮して選択されるようご注意ください。

一週間以内に連絡するとジェノバ空港の担当は言ってたが連絡はありませんでした。

続く

しん
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